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超伝導応用技術は、エネルギーシステムの大変革を招来するキーテクノロジーの一つであるといえる。超伝導工学は、極低温技術からシステム技術まで扱う広範な学問領域であり、電気工学にとどまらず広くエネルギーの視点から捉えた研究を目指している。

現在、特に電力システムに注目し、高効率で安定なエネルギー変換・輸送システムの実現をめざした超伝導応用機器の研究として、超伝導発電機・超伝導エネルギー貯蔵・超伝導スイッチ・超伝導限流器などを採り上げ、超電導体の特徴からみた観点と応用された機器のシステム的な観点の両面から研究を行っている。

先進エネルギーシステムに欠かせない超伝導応用技術に焦点をあて、これが社会の幅広い分野に拡がって基礎技術として確立されていく中で、その一端を担える研究を進めていくことを目標としている。また、こうした基礎から応用への橋渡しをめざした研究では、国公立研究機関や、民間企業との共同研究も積極的に進めていきたい。

超電導応用エネルギー機器

 超電導エネルギー貯蔵装置による電力系統の状態把握に関する研究

電気エネルギーを超電導コイルに貯蔵する 超電導エネルギー貯蔵装置(SMES)の電力系統への様々な応用に関して、 特に系統状態の測定への応用に関して 実験的に理論的に研究を行っている。

 超電導故障電流限流器の構造と設計に関する研究

限流器は、 電力系統の短絡電流の抑制効果のみならず、 系統の安定度も向上させる。 この限流器を電力系統に接続することを前提とした場合の 構造と設計に関する理論的実験的な研究を行っている。

 高温超伝導体の液体窒素冷却特性に関する研究

高温超伝導体による超伝導マグネット、 超伝導送電ケーブルや電力機器の設計並びにその安定性、 及び電子機器冷却の基礎となる、 液体窒素における定常・非定常状態の冷却特性を 現在殆どデータの無い広い圧力とサブクール度について求め、 通常液体と共通して一般的に記述しうる表示モデルと、 冷却特性における安定性評価基準の確立をめざしている。

次世代電力システムに関する研究

 分散電源を含む需要地系統の動特性把握

極低温冷媒の熱伝達特性

 液体水素おける熱伝達と臨界熱流束に関する研究

 超流動液体ヘリウムにおける熱伝達と臨界熱流束に関する研究

核融合炉プラズマ閉じこめ用大容量超伝導マグネットの高安定化と 小型化のため、 粘性が無くコイルの隙間に自由に出入りして 加熱部の熱を排除するという非常に優れた冷却特性を持った 量子液体である超流動液体ヘリウムの利用が期待されている。 ここでは、 導体形状による2次元あるいは3次元的な冷却効果を考慮した新しい超伝導マグネット冷却設計基準の開発をめざし、超流動ヘリウム中の種々の形状の加熱面からの熱伝達と 臨界熱流束の基礎データを集積し、 現象の解明とモデル化を行っている。


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