#author("2019-02-25T20:16:14+09:00","default:sakura","sakura")
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*** &size(20){Contents};  -[[略歴]] -[[研究]] -[[講義]] -[[業績]] -[[学外活動]] -[[外部資金]] -[[趣味]] -[[Links]] [#q38f8c0d]

超伝導応用技術は、エネルギーシステムの大変革を招来するキーテクノロジーの一つであるといえる。超伝導工学は、極低温技術からシステム技術まで扱う広範な学問領域であり、電気工学にとどまらず広くエネルギーの視点から捉えた研究を目指している。
* 超伝導現象のエネルギー応用に関する研究 [#y1d568ec]

現在、特に電力システムに注目し、高効率で安定なエネルギー変換・輸送システムの実現をめざした超伝導応用機器の研究として、超伝導発電機・超伝導エネルギー貯蔵・超伝導スイッチ・超伝導限流器などを採り上げ、超電導体の特徴からみた観点と応用された機器のシステム的な観点の両面から研究を行っている。
超電導現象は, 各方面 特にエネルギー機器にその応用が期待され,現在各種マグネット,超電導電力機器(発電機,エネルギー貯蔵,限流器),核融合用マグネット,磁気浮上列車等の開発研究が進められている. 当研究室でも、東京大学、上智大学、熊本高専、関西電力、住友電工、三菱電機、東芝三菱電機産業TMEIC,宇宙航空開発研究機構(JAXA)、IHI、大陽日酸などと共同で以下の研究を行っている. 

先進エネルギーシステムに欠かせない超伝導応用技術に焦点をあて、これが社会の幅広い分野に拡がって基礎技術として確立されていく中で、その一端を担える研究を進めていくことを目標としている。また、こうした基礎から応用への橋渡しをめざした研究では、国公立研究機関や、民間企業との共同研究も積極的に進めていきたい。
** 1. 超伝導故障電流限流器に関する研究: [#df3f935d]
  超伝導線材の超伝導・常伝導相転移を用いた故障電流限流器の設計と特性に関する研究を行う.													

** 2. 液体窒素・水素冷却における高温超電導材料の特性: [#aa1f04f1]
  液体水素および窒素で冷却した超電導材料の特性を評価し、冷却安定性、設計指針について実験的・解析的検討を行う。													

**超電導応用エネルギー機器 [#uc6e4af2]
** 3. 高温超電導を用いたMRI装置に関する研究: [#lb5a3411]
  伝導冷却高温超電導線材を用いたMRIマグネットの磁場安定性に関する研究を行う。													

*** 超電導エネルギー貯蔵装置による電力系統の状態把握に関する研究 [#aa9032a0]
** 4. 液体水素冷却超伝導回転機に関する研究: [#n8b966e3]
  液体水素冷却超伝導マグネットを用いた回転機の開発に関する研究を行う。													

電気エネルギーを超電導コイルに貯蔵する 超電導エネルギー貯蔵装置(SMES)の電力系統への様々な応用に関して、 特に系統状態の測定への応用に関して 実験的に理論的に研究を行っている。 
*環境調和型電力インフラに関する研究 [#j64d895e]

*** 超電導故障電流限流器の構造と設計に関する研究 [#v99ca2ee]
地球温暖化問題や電力事業の自由化に伴い、成熟しているといわれる現在の電力エネルギーインフラは変革を求められている。太陽光・風力・潮力など再生可能エネルギー源や燃料電池、マイクロガスタービンなどが需要地側の系統に導入され、能動的な負荷やエネルギー貯蔵・制御機器が連系されるであろう将来のシステムに対して、東京大学、関西電力、TMEICなどと共同で以下の研究を行っている. 

限流器は、 電力系統の短絡電流の抑制効果のみならず、 系統の安定度も向上させる。 この限流器を電力系統に接続することを前提とした場合の 構造と設計に関する理論的実験的な研究を行っている。
** 1. 分散電源や能動的負荷の導入された負荷電力系統の動特性評価に関する研究: [#z260313f]
  分散電源や能動的負荷を含む負荷系統の総合的な動特性を系統的に同定・評価する。													

** 2. 分散電源とエネルギー貯蔵装置の協調運転制御などに関する研究:  [#t7cb955b]

*** 高温超伝導体の液体窒素冷却特性に関する研究 [#j1d2c6d9]
** 3. 太陽光・風力・潮力など再生可能エネルギー源の系統導入に関する研究: [#f384ec5c]

高温超伝導体による超伝導マグネット、 超伝導送電ケーブルや電力機器の設計並びにその安定性、 及び電子機器冷却の基礎となる、 液体窒素における定常・非定常状態の冷却特性を 現在殆どデータの無い広い圧力とサブクール度について求め、 通常液体と共通して一般的に記述しうる表示モデルと、 冷却特性における安定性評価基準の確立をめざしている。 
** 4. 電力系統状態診断に関する研究: [#kf50916f]
  微少電力変動に対する系統応答から系統の固有値・固有ベクトルを測定し安定度や運用状態を把握する。													

**次世代電力システムに関する研究 [#t81391b9]

*** 分散電源を含む需要地系統の動特性把握 [#b65838db]
* 先進的エネルギー輸送や貯蔵に関連する工学的極限状態における熱流体力学諸問題 [#gf409d64]

核融合炉用あるいはエネルギー貯蔵用大型超伝導マグネットの設計やその安定性解析の基盤となる超流動状態を含む極低温液体ヘリウム、液体水素、液体窒素等の定常・非定常冷却現象の解明を行っている。核融合科学研究所(NIFS)、日本原子力研究開発機構(JAEA)、宇宙航空開発研究機構(JAXA)などと共同研究を進めている。

**極低温冷媒の熱伝達特性 [#gcac071b]
** 1. 超流動液体ヘリウムにおける定常・非定常熱伝達と臨界熱流束: [#m282a03e]
  優れた冷却特性を持つ超流動液体ヘリウムによる大型超伝導マグネットの高安定化を目指した冷却設計のデータベース確立を目指す。													

*** 液体水素おける熱伝達と臨界熱流束に関する研究 [#d7815604]
** 2. 液体水素における定常・非定常熱伝達と臨界熱流束: [#gf5de77d]
  液体水素はエネルギー貯蔵機能とともに、超電導材料の冷媒としても優れた特性を持つ。液体水素冷却超伝導機器を目指した冷却設計のデータベース確立を目指す。													


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*** 超流動液体ヘリウムにおける熱伝達と臨界熱流束に関する研究 [#v5d392f9]

核融合炉プラズマ閉じこめ用大容量超伝導マグネットの高安定化と 小型化のため、 粘性が無くコイルの隙間に自由に出入りして 加熱部の熱を排除するという非常に優れた冷却特性を持った 量子液体である超流動液体ヘリウムの利用が期待されている。 ここでは、 導体形状による2次元あるいは3次元的な冷却効果を考慮した新しい超伝導マグネット冷却設計基準の開発をめざし、超流動ヘリウム中の種々の形状の加熱面からの熱伝達と 臨界熱流束の基礎データを集積し、 現象の解明とモデル化を行っている。


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